新政権で要職を担う起業家のイーロン・マスク氏ら巨大IT企業のトップがそろい踏みした、20日のトランプ米大統領の就任式。こうした状況に、欧州連合(EU)の欧州議会からは「テック・オリガルヒ(寡頭政治)」と非難し、規制を強めるべきだとの声が上がっている。
- 「トランプ連合」危うい関係 マスク氏ら「テック右派」とコア支持層
就任式から一夜明けた21日、欧州議会本会議では、SNSでの民主主義を守るためにEUのデジタルサービス法(DSA)をどう運用していくべきかが議論された。DSAはSNSなどの利用者を保護するため、影響力の強い巨大IT企業に偽情報への対応などを義務づけている。
本会議に先立ち、左派会派「欧州緑グループ・欧州自由連盟」はこの日、「トランプ氏のテック友だちへの警告」と題したプレスリリースを発表。「トランプ氏とその友だちが主導するテクノロジーの開放の推進は、自由と民主主義をもたらすどころか、テック・オリガルヒを強めるだけだ」と非難した。
「お金持ちがプロパガンダ操作できる状況」
非難の背景には、トランプ氏…