石破茂首相が模索していたトランプ米次期大統領との面会が断念に追い込まれた。衆院選大敗で政権基盤が不安定な中、早期面会に強い意欲を繰り返し公言していただけに、石破氏への政治的打撃も避けられそうにない。
「現時点においてトランプ次期大統領との会談はいずれの国とも行わないという説明を受けている」。石破氏は16日、訪問先のペルーで記者団に淡々と語った。
日本政府はトランプ氏の自宅のある米フロリダ州などで面会する方向で調整を続けてきたが、トランプ氏陣営から現時点で同氏はいずれの国の首脳とも会談を行わないと伝達があったという。
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石破氏によると、トランプ氏陣営は、①各国首脳から非常に多くの面会依頼が寄せられている②権限のない民間人が外国政府と外交協議を行うことを禁じたローガン法の制約から、トランプ氏は来年1月の就任前の会談は行わない――との説明があったという。石破氏は「双方最も都合が良い時期になるべく早期に会談を行いたい」と述べ、トランプ氏との面会を仕切り直す考えを示した。
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早期面会の実現に奔走した政…