日本製鉄のUSスチール買収計画をめぐり、トランプ米大統領が9日、日鉄はUSスチール株の過半数を保有できないとの考えを示した。日鉄はUSスチールの全株を買い取り、完全子会社とする計画だった。トランプ氏の意向に従えば、日鉄は出資比率を50%以下に引き下げるなど、枠組みを変更することになりそうだ。日鉄幹部は週内にトランプ氏と面会する予定で、取引の枠組みについて話し合われる見通しだ。
- 日鉄は「過半出資とならない」とトランプ氏 USスチール買収めぐり
現地時間の9日は、米スポーツで最大級のイベント、アメフトのスーパーボウルがルイジアナ州ニューオーリンズで行われた。トランプ氏の発言は、会場へと向かう大統領専用機(エアフォース・ワン)の中で飛び出した。
トランプ氏は記者団に「誰もUSスチール株式の過半数を保有することはできない」と述べた。「他の企業ならできるが、USスチールにはできない」とも話した。100年以上の歴史があり、国名の「US」を冠する名門企業が買収されることに対する米国民の心理的な抵抗感を代弁しようとしたとみられる。
はっきりしない「買収」と「投資」の違い
トランプ氏は7日の日米首脳…