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米ニューヨークにあるマーブル協同教会。不動産ビジネスの舞台となったエンパイアステートビル(右奥)などとともに、トランプ次期米大統領のゆかりの地だ=2025年1月12日、ニューヨーク、青山直篤撮影

@ニューヨーク

 トランプ氏が再び大統領に就く直前、ニューヨークに赴任した。第1次政権下の米国でも勤務したが、トランプ氏が巻き起こすニュースの嵐に右往左往しつつ、そのあまりにも強烈な人格に計り知れない興味を抱いたことも確かだ。

 ニューヨークはトランプ氏を生み、育てた街だ。着任直後の日曜、五番街のマーブル協同教会に足が向いた。信徒でもない突然の客を、教会の人々は温かく迎えてくれた。

 この教会で「プラス思考」を訴えた故ピール牧師にトランプ氏は心酔し、1977年、最初の妻との結婚式もここで挙げた。トランプ氏は「カムバックの技術」という自著でピール氏をたたえ「マイナス思考がほんの少し心に兆すのもダメだ」と述べている。プラス思考を意識すらしない境地が望ましいという。

 負けても勝ったと思い込み…

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