トランプ前米大統領が大統領選を制した勝因の一つは、「経済を立て直す」という訴えが多数の有権者に響いたことだった。一方、ハリス副大統領が強く訴えた人工妊娠中絶の権利擁護は、熱心な支持者の間でも断トツの関心事とまでは言えず、広がりも欠いた。
選挙戦最終日の4日、記者は激戦州ペンシルベニアで開かれたトランプ、ハリス両氏の集会会場を訪れ、有権者計100人に投票で重視することを尋ねた。アンケート形式で、22のテーマの中から3項目を選んでもらった。
トランプ氏支持者50人のうち、「経済」を選んだのは8割超の41人。同氏支持者が重視すると言われてきた「移民」(29人)を引き離してトップだった。
早朝から会場前の行列に並んでいたレイ・ラーキンさん(33)も真っ先に「経済」を選んだ。重視したのは、民主党のバイデン政権下で起きた激しい物価高(インフレ)。同政権の巨額の財政出動が引き金になったと考えている。
「トランプは、イーロン・マ…