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シリア人エンジニアとオンライン会議をするボンズットナーのメンバー=2025年1月10日午後4時46分、東京都港区、上地一姫撮影
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 シリアを独裁的に支配してきたアサド政権が崩壊してから1カ月が過ぎた。日本で働きながら、培ったノウハウを母国の再建に役立てようと希望をもつシリア避難民がいる。

 「シリアがよくなることが夢だった」。都内のIT企業で働くシリア出身のマヘル・アル・アヨウビさん(33)は、母国の情勢が落ち着きつつあることに声を弾ませる。

 ダマスカス大学でIT技術やプログラミングなどを学んでいた2011年に内戦が勃発した。身の危険を案じて家族とトルコに避難し、日本で暮らす友人の縁で14年に来日した。

 大学は中退せざるを得ず、ITの仕事に就きたかったが募集を見つけられず、英語教諭として働いていたところ、難民支援に関わるNPOで坂下裕基さん(37)と出会った。

未知の人と、未知の領域に

 坂下さんは、15年にシリア…

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