エルサレムで2025年1月18日、ビデオ演説するイスラエルのネタニヤフ首相。イスラエル政府提供=AFP時事

 パレスチナ自治区ガザでのイスラエルとイスラム組織ハマスの停戦合意の開始が遅れることになった。停戦は19日午前8時半(日本時間午後3時半)から始まる予定だったが、イスラエル側はハマスが解放する人質のリストを公開しない限り、停戦は始まらないとしている。

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 イスラエル軍のハガリ報道官は19日午前8時半の記者会見で、「ハマスが停戦合意に反して、解放される人質の名前をイスラエル側に明かしていない。ハマスが合意内容を満たさない限り、イスラエル軍はガザでの攻撃を続ける」と述べた。その後、イスラエル軍はガザでの攻撃を開始したと発表した。

 この会見に先立ち、ネタニヤフ首相は「解放される人質のリストがない限り、停戦は始まらないと軍に指示した」との声明を発表した。

 ハマスは19日、停戦合意を守る意向を示した上で、「遅れは技術的な理由によるものだ」とする声明を出した。

 イスラエルとハマスは15日に3段階で構成される停戦合意に達し、イスラエルのネタニヤフ政権は18日に全体閣議で合意を正式に承認していた。19日から始まる第1段階は6週間の予定で、ハマスが33人の人質を段階的に解放し、イスラエルも拘束中のパレスチナ人を釈放。イスラエル軍が住宅密集地から撤退することなどが予定されている。

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