米ホワイトハウスで記者会見するレビット報道官=2025年1月28日、ワシントン、高野遼撮影

 米ホワイトハウスのレビット報道官は1月31日、カナダとメキシコに25%の関税を2月1日にかけると明言した。中国にも10%の追加関税を同日から課す。合成麻薬フェンタニルが中国からカナダ、メキシコを経由して米国に流入していることを理由に挙げた。詳細は1日に公開する。

 レビット氏は「大統領はあす、関税を実行する」と述べ、2月1日の関税発動はトランプ大統領の強い意向であることを強調した。ロイター通信は1月31日、発動は3月1日だとする複数の関係者の発言を報じていたが、レビット氏は「その報道は誤っている」と明確に否定した。

  • トランプ氏は対中関税を封印するのか ディールの先に見える「終戦」

 レビット氏は一方で、トランプ氏がいったん発動した関税をいつでも止めることができると指摘。「その決定は大統領に委ねられる」と語った。トランプ氏はカナダ産の原油を関税の対象外とすることを検討しているが、その点は明言を避けた。

 トランプ氏は1月30日、記者団に対して、カナダやメキシコに対して2月1日の関税発動を強く示唆していた。フェンタニルの問題に加え、両国に対して米国が抱える貿易赤字も問題視していた。中国に対しても貿易上の制裁の実行を予告していた。

 米国の今年1~11月の貿易…

共有
Exit mobile version