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ドラマ「SHOGUN 将軍」に出演した真田広之さん=AP
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 15日、真田広之さんがエミー賞の主演男優賞を受賞した「SHOGUN 将軍」の特徴は、米国で制作された作品でありながらセリフの多くが日本語で語られていることだ。視聴者は英語の字幕で作品を楽しむ。米国のテレビドラマは字幕を避ける傾向があるとされてきたが、最近は変化も起きている。

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 SHOGUNは1980年代にも米国でテレビドラマ化されたが、この際は日本に到着した英国人の視点が中心だった。だが、今回のシリーズのプロデューサーを米国で務めたジャスティン・マークス氏は米誌ハリウッド・リポーターの取材に対し「物語は複数の観点から語られている。日本語と日本の視点を前に置く形でドラマ化するのに、適切な時期が到来していた」と述べている。多様な視点が尊重される時代の変化に合わせて日本側に重点を置き、そのためにも、ドラマで日本語を使うことが大切だったという構図だ。

脚本は英語から日本語、再び英語へ 字幕に工夫

 脚本は一度英語で書いてから、日本で時代劇の専門家も加わって日本語に翻訳し、さらに字幕用に英訳した。また、字幕を通常より画面の高い位置に置き、背景の色合いも工夫するなどして見やすくしたという。

 一般的に、米国で外国語作品…

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