阪神大震災当時、現場で復旧作業にあたった関西電力送配電の岡元正一さん(右)と大谷一史さん=2024年12月16日午前11時24分、神戸市中央区、西村宏治撮影

 全国の電気やガスなどのインフラ企業で、資材や機材の統一が進んできた。災害時の応援などで混乱を少なくするためだ。全国のインフラ企業が応援に集まった1995年の阪神・淡路大震災で、資機材の違いが混乱を招いた経験が出発点にある。

 電力業界では、発電車の仕様の統一などが進んできた。関西電力送配電は2025年3月までに、他社と仕様を合わせた新しい電源車を2台導入する。

 電気は東日本は50ヘルツ、西日本は60ヘルツと周波数が違う。内閣府のまとめによると、阪神では、東日本から来た電源車が使えないといった事態も起きた。

 その後は両方の周波数に対応する電源車が普及したが、房総半島を襲った19年の台風15号では、電線の太さの違いで応援部隊が手持ちの工具を使えず、電源車を使うのが遅れた。

 このため電力各社は20年に災害時の連携計画をまとめ、復旧方法や、設備の仕様を統一していく方針を盛り込んだ。

 阪神の時、関西電力は他社か…

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