沖縄県の西表島では、イリオモテヤマネコが交通事故に遭う「ロードキル」の対策が課題となっている。看板や標識による呼びかけだけでは限界がある。西表島交通が島内で走らせる「やまねこレンタカー」は、運転手に音声で注意を促すシステムを採り入れている。

イリオモテヤマネコ=環境省提供

運転して感じた、音声アナウンスの効果

 「イリオモテヤマネコの親子が目撃されています。子ネコの飛び出しに注意し、ゆっくりドライブしてくださいね」

 実際に乗って走り出すと、助手席の脇にある四角い装置から音声が流れた。速度メーターを確認し、「まずいまずい」とブレーキを踏んで減速した。

 島内では動物が急に道路へ飛び出してくることがあるため、速度制限は時速40キロ、集落内では時速30キロだ。普段の運転スピードと比べると、ゆっくりめに感じる。

 道中には、「ヤマネコ注意!」「子ネコ出没中!」といった看板も至るところに設置されている。運転前には、環境省が毎月、寄せられた目撃情報を地図に落とした「イリオモテヤマネコ運転注意マップ」も確認した。

 ただ、土地勘がないと、注意すべき地点がどのあたりなのか把握するのは難しい。地図や看板での対策に加えて、今回のような音声での注意喚起があることで、緊張感を持った運転につながると感じた。

目撃情報は随時更新、危険運転検知すると警告音

 やまねこレンタカーの音声案…

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