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2024年12月15日、イスラエルが占領するゴラン高原とシリア側の間にある停戦ラインのそばを走行するイスラエル軍車両=ロイター
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 イスラエルがアサド政権の崩壊を受けてシリア領内で空爆や軍の展開を行い、自国が占領するシリア領ゴラン高原の人口を倍増させる計画を発表したことをめぐり、国際社会の懸念が広がっている。トルコやサウジアラビアなどの近隣国は、シリアの「安定に向けた努力を損なう」などと非難。国連からも国際法違反と指摘する声が上がった。

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記事の後半では、江崎智絵・防衛大学校准教授(中東国際関係)がイスラエル軍の行動の背景について解説しています。

 イスラエル政府などによると、1967年の第3次中東戦争で占領し、81年に併合を宣言したゴラン高原には現在、ユダヤ人とイスラム教ドルーズ派の住民がおよそ半数ずつ計約5万人が暮らしているが、約4千万シェケル(約17億円)を投じてさらに入植を増やすとしている。

 イスラエル軍は8日のアサド政権崩壊後、旧政権軍の兵器が「テロリストの手に落ちるのを防ぐため」としてシリア各地の軍事目標を空爆。ゴラン高原のシリア側にある緩衝地帯にも部隊を展開させ、一部がシリア領内に侵入した。軍のハレビ参謀総長は13日の演説で「(アサド政権の)軍隊が崩壊し、テロリストがこちらにやってくる恐れがある。テロリストが根を下ろさないように我々は前進した」と主張した。

近隣国「安定回復への展望を妨害」

 近隣国は反発の声を上げてい…

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