ロシアの全面侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領が10月16日、キーウの最高会議(国会)で、「勝利計画」を初めて公表しました。ウクライナを取り巻く情勢を踏まえつつ、計画の内容や意図、背景を読み解きます。
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Q 計画の位置づけは?
A ゼレンスキー氏は「国を強化し、立場を強化するもの」と語っています。また、計画は2回目の平和サミットに向けての「架け橋」となるもので、「いますぐ計画を実行し始めれば、遅くとも来年戦争を終わらせることができるようになる」と訴えています。
ウクライナがめざすのは「公正かつ持続可能な終戦」です。この計画は「ウクライナが将来の長きにわたり、ロシアの脅威を限りなくゼロに近い状態で保つための道筋」と言い換えることができます。
Q 具体的な内容は?
A 以下の5項目で構成されます。いずれも、支援国の出方に大きく依存するものです。
①ウクライナが北大西洋条約…