南東欧バルカン半島に位置するアルバニアのラマ首相は21日、動画投稿アプリ「TikTok」を1年間禁止すると表明した。ロイター通信が伝えた。各国で議論が生じているSNSの利用規制をめぐる、新たな動きの一つとなりそうだ。
ロイター通信によると、ラマ首相は同日、保護者団体や学校の教師らとの会合の後で、「私たちは1年間、TikTokを完全に、全ての人に対して閉ざします」と発言。2025年初頭からTikTokの利用を全面的に禁止すると明らかにした。
アルバニアでは今年11月、14歳の少年が同級生に刺殺される事件があった。SNS上の口論がきっかけだったと伝えられている。また、別の未成年者らがこの殺人事件に共感する動画をTikTokに投稿していたという。
SNSの利用をめぐっては、各地で規制する動きが相次いでいる。オーストラリア議会は11月、16歳未満の子どものSNS利用を全面的に禁止する法案を可決した。フランスは23年、15歳未満の利用に保護者の同意を義務づけた。米南部フロリダ州では14歳未満の利用を禁止する法律が来年発効する見通しで、ノルウェーでも年齢制限を強化する動きがある。