大分県教育委員会が入る県庁舎別館=大分市府内町3丁目

 大分県の県立高校が、2023年の推薦入試で、特定の部活動の強化のために、対象となる受験生に一律に得点を与えていたことがわかった。文部科学省は実施要項を逸脱し、選抜の運用が不適切だったとして昨年1月、大分県教育委員会に改善を求める文書を出した。

 県教委によると、一昨年の推薦入試で、当時の校長が特定の部活動で「強化部枠」という推薦入試枠を独自設定。部活の顧問に、全国大会出場などの実績がある中学3年生をリストアップさせて、入学の意思を示した生徒には、受験時に「総合評価点」として一律で加点していた。入試後、文科省と県教委に「ある県立高校の推薦入試で、特定の部活の受験者に一律に特別な点数が与えられ、その結果(枠の受験者)全員合格している」という匿名の情報が寄せられ、これを受けて文科省が県教委に事実確認を求めていた。

 文科省は、特定の部活動の生徒を選び一律に得点を付与した▽運用が公表されていない▽推薦入試の配点で想定されていない点数を与えた――として、県教委に是正を求めた。

 22日に記者会見を開いた県…

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