「グーチョキパー」で指を動かす学生や参加者たち=2024年9月21日、徳島市徳島町、森直由撮影

 21日は「認知症の日」。認知症の人やその家族らが情報交換をしたり、気軽に悩みを話し合ったりする「認知症カフェ」を、四国大学(徳島市応神町)の看護学部の3年生6人が初めて徳島市内で開き、お年寄りなど16人が参加した。

 徳島県によると、県内では72カ所(休止中も含む)の認知症カフェが各地で開かれている。将来は看護師を目指す学生たちは授業の一環で、6~7月に徳島市内の認知症カフェを見学。さらに理解を深めようと、実際にカフェの開催を企画した。場所として、同市徳島町の「おうちカフェ・はなれ」を借りた。

 はじめに、四国大の笹賀美代子講師=成人・老年看護学=が認知症予防について説明。認知症の定義として「もの忘れ」「時間や場所、人が分からない」などを挙げ、「ウォーキングやジョギング、水泳など有酸素運動を習慣にするのがおすすめです」と呼びかけた。

 次いで認知症予防のために指を動かしたり、しりとりをしたり、学生のピアノの伴奏に合わせて懐かしい曲を歌ったり、折り紙を折ったりした。

 参加した市内在住の佐藤章子さん(92)は「みんなと一緒に歌えて楽しかったので、また参加したい。一人暮らしなので、多くの人たちと交流をすることで認知症予防をしていきたいです」。企画した学生の上元美咲さん(21)は「最初は不安だったけれど、参加者の皆さんが笑顔で帰り、やりがいを感じた。将来は看護師として認知症の患者さんに関わるために、この活動を役立てていきたいです」と話した。

 学生たちは12月21日にも、市内の四国大学交流プラザで2回目の認知症カフェを開く予定だ。(森直由)

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