ミカンの選果作業=2024年9月20日午前10時42分、山口県周防大島町久賀、鈴木史撮影

 山口県内のミカンの8割以上を生産する周防大島町で20日、極早生(ごくわせ)温州ミカンの出荷が始まった。糖度が高く酸味が少ないという。夏の猛暑が続いたが、生産農家がこまめに水をやり、表面が「日焼け」しないよう薬を塗るといった努力が実ったかたちだ。

 JA県周防大島柑橘選果場運営委員会によると、周防大島町のミカン農家は約850戸。県内生産量の85%を占めるという。今年の生産見込みは3560トンで、前年を少し上回ると予想されている。

 同町久賀の選果場ではこの日、担当者がミカンに傷みがないか確認したあと、大きさや糖度、色などで選別して箱詰めし、約5トンを県内向けに出荷した。周防大島町のミカンは約8割が県内で消費され、残りは東京や長野、福岡に出荷されるという。

 運営委員会の奥川与志人委員長は「甘さと酸味のバランスがよく、しっかりとした味になっている。多くの人に食べてもらいたい」と話した。(鈴木史)

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