【動画】キダ・タローさんの歩み。在りし日の姿と肉声とともに=朝日放送テレビ提供
テレビ番組のテーマ音楽やCMソングを多数手がけ、「浪花のモーツァルト」と呼ばれた作曲家のキダ・タロー(本名木田太良〈きだ・たろう〉)さんが14日、死去した。93歳だった。葬儀は近親者で営んだ。喪主は妻でタレントの木田美千代さん。所属事務所が15日、ホームページで明らかにした。
兵庫県宝塚市生まれ。関西学院高等部時代に学生バンドに参加し、後に作曲家の道に進んだ。
約3千曲を手がけたと言われる。NHKの「バラエティー生活笑百科」、朝日放送の「プロポーズ大作戦」「ヤングリクエスト」などテレビ、ラジオの番組のテーマ曲を作った。CMソングも多く、インスタントラーメン「出前一丁」、飲食店「かに道楽」など、関西にゆかりがある人なら誰もが口ずさめるメロディーで親しまれた。歌謡曲では、北原謙二さん(故人)のヒット曲「ふるさとのはなしをしよう」も作曲した。
自らもテレビやラジオに多数出演し、丁寧な語り口の毒舌で知られた。「浪花のモーツァルト」の呼び名は、「最高顧問」の肩書で出演していた朝日放送テレビの「探偵!ナイトスクープ」で生まれた。
主なCDに「キダ・タローのすべて」、著書に「キダタローのズバリ内証ばなし」などがある。