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「日本一寒い町」をウリにする北海道陸別町(人口約2200人)は十勝地方の内陸部に位置し、周辺は小高い山に囲まれている。
気象庁帯広測候所によると、冷気がたまる盆地ならではの冷え込みに加え、放射冷却が強まる条件の「晴天」が冬に続く十勝の気候の特徴などもあり、年によっては零下30度を何度も下回ることも。町民は最低気温が日本一になると「今日は勝った」と喜び合う。
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ただ、気象庁が作成した歴代全国ランキングでは、最低気温の1位は旭川の零下41.0度(1902年1月25日)で、陸別(零下33.2度、2000年1月27日)は20位圏外だ。いったい、何をもって「日本一寒い」のか。
「私たちは、『冬の寒さ』とは瞬間的な最低気温ではなく、厳冬期全体の気温を反映するのが妥当だと考えています」
こう語るのは、町職員の空井猛寿さん。町民有志でつくる「しばれ技術開発研究所」の一員で、陸別の気象データを19年にわたり収集、分析している。2016年には、直近10年間の観測データをもとに「日本一の寒さ」を検証する論文の著者の一人となり、日本気象学会の機関誌に発表した。
独自の「寒さランキング」はホームページ(https://www.rikubetsu.info/ranking2025.html)でも詳細を公開中。後半では、考察結果を詳報します。
空井さんたちは寒さを証明する指標として、「気温の値」だけではなく「順位」にも注目する。
朝の最低気温の全国ランキン…