パレスチナ自治区ガザでの戦闘休止と人質解放をめぐる交渉が本格的に始まる。イスラム組織ハマスは交渉成立の条件に「完全な戦闘の終結」を据えるが、イスラエルのネタニヤフ首相は「受け入れられない」との考えを改めて示し、主張は真っ向から対立している。
ハマスの代表団は4日、交渉仲介国の一つであるエジプトの首都カイロに到着。米国からはバーンズ中央情報局(CIA)長官も入っている。
カタールの衛星放送局アルジャジーラは4日、ハマスのハムダン政治局員のインタビューを報じた。ハムダン氏は、交渉が前進しているとしつつ、「今も完全な停戦と、イスラエル軍のガザからの完全撤退の問題を話し合っている」と述べた。
ガザの戦闘では、最南端ラファに避難民ら約150万人が追い詰められている。イスラエルのネタニヤフ首相は4月30日に「交渉が成立してもしなくても、我々はラファに入る」と地上侵攻する意思を示した。ハムダン氏は「ラファを含むガザのいかなる場所も攻撃を受けないのが停戦だ」とし、ネタニヤフ氏の発言の意味や仲介国の反応を知る必要があるとした。
その上でハムダン氏は、米国…