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引退会見をする広島・野村祐輔投手=2024年10月5日午後1時0分、マツダスタジアム、上山浩也撮影
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 プロ野球・広島東洋カープの野村祐輔投手(35)が5日、本拠地マツダスタジアムであったチームの今季最終戦で13年間のプロ生活を締めくくるマウンドに立った。デビュー戦からすべての登板で先発してきた右腕は、この日もまっさらなマウンドに立ち、1イニングを無失点に抑えた。

 試合前にあった引退会見で野村投手は、「夢のような時間だった。みなさんに応援していただいて、ここまで野球を続けることが出来て幸せでした」と語った。デビュー戦から211試合連続での先発登板は、自身が持つプロ野球記録の更新でもある。「先発として使い続けてくださった監督に本当に感謝しています。任せていただけたことで、ここまで数字を残すことができた」

 引退会見には、広陵高校出身の上本崇司選手や球団スタッフが訪れて花束を贈った。広陵高、大商大を経て広島に今季加入した高太一投手はこの日、1軍での公式戦初登板を告げられていた。「祐輔さんの後で投げさせていただくのでしっかり投げたい」と意気込む後輩に、野村投手は目を細めていた。

 「準備をすることがとても大事だと13年間やって一番思った。そこを怠らずにやっていけば長く野球を続けられる、と信念を持ってやることが出来た」と野村投手。最後はヤクルト・村上宗隆選手から三振を奪い、グラウンドを去った。(上山浩也)

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