死亡時などの「もしもの備え」と「資産形成」が一度にできることを売り文句に、毎月払うタイプの変額保険の販売が大きく伸びている。生命保険業界の推計では8年連続で過去最高を更新し、日本生命グループも大手生保で初めて商品を投入する。ただ、仕組みは複雑で、勧誘する側の「うまみ」も大きい。慎重な検討が必要だ。

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生命保険各社が代理店で扱う変額保険のパンフレット

 この保険は、毎月の保険料の一部を積み立てに回し、株式や債券などの投資信託で運用する。成果によって満期に戻るお金が大きく変わる仕組みで、元本割れもある。一方、期間中の死亡や高度障害などで、一定額の保険金もおりる。日本生命保険の子会社はなさく生命保険は、来年1月6日から平準払い(月払い)変額保険の販売を始める。

 朝日新聞が入手した同社の代理店向け資料によると、例えば、30歳男性が死亡時などに1千万円が支払われる80歳満期の保険に入った場合、月1万1410円を支払う。65歳で途中解約した際に戻るお金は、「運用実績」が年3%の場合、払い込み保険料の約479万円に対して約561万円。逆に年マイナス3%運用の場合、約161万円しか戻ってこない。

 はなさく生命の商品のアピー…

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