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三木町産の原材料を使ったクッキー「まんで缶゛」=2025年1月15日午後0時50分、香川県三木町下高岡、木野村隆宏撮影
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 高松市の郊外でありながら、のどかな田園風景が広がる香川県三木町。昨年末、ふるさと納税の返礼品に、ドイツ仕込みのクッキーを詰め合わせた「まんで缶゛(がん)」が加わった。讃岐弁で全部を意味する「まんでがん」が商品名の由来という。

 作ったのは、三木町下高岡に工房「グリュース ゴット」を構える冨田裕子さん(45)と秀樹さん(47)夫婦。2人は「私たちが知る三木町の魅力が全部つまったお菓子です」と声をそろえた。

 工房のパンフレットには「香川の小さなドイツ村」とある。ここで裕子さんはドイツの伝統菓子、秀樹さんはハム・ソーセージ作りをしている。

 2004年、埼玉県出身の裕子さんは製菓会社勤務を経て、ドイツの製菓職人の国家資格「ゲゼレ」を取得するため、南ドイツ・ウルムへ留学した。

 同じ頃、大阪府出身の秀樹さんも、食肉加工の修業のため、ウルムへ留学。高い専門知識を持つことを示すマイスターの資格を得た。

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