作品の世界観に浸れる「ホテルなみ」のコラボルーム=2025年1月24日、三重県熊野市大泊町、菊地洋行撮影

 三重県の熊野市観光協会が、アニメの舞台となった土地などを訪れるアニメツーリズムに力を入れている。熊野市はテレビアニメ「凪(なぎ)のあすから」の舞台のモデルで、ファンの声に押され10年越しに実現。1月下旬からアニメツーリズム協会(東京都)などと共催し、登場人物の声を聞きながら「聖地」巡りができるなど、多岐にわたるコラボ施策を展開している。

 「凪のあすから」は、富山県南砺市のピーエーワークスなどが制作。2013年10月~14年4月ごろにサンテレビやテレビ愛知、アニメ専門チャンネルなどで放映された。陸上と海底の二つの世界で7人の少年少女が繰り広げる恋愛ファンタジー。放送から10年以上を経ても国内外で根強い人気がある。

「訪れてみたいアニメ聖地」に

 背景画などを担った美術監督の東地和生さんが三重県御浜町の出身。スタッフ陣が熊野市を訪れて取材し、新鹿海水浴場やJR紀勢線の波田須駅、漁村のたたずまいが残る二木島町などが物語の舞台として描かれた。

 制作側は、ファンタジーの要…

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