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ビルの建て替えに伴って年内を最後に休館する出光美術館
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 開館から58年、都心で親しまれてきた美術館が一つの区切りを迎える。東京・丸の内の出光美術館は、ビルの建て替えに伴って、年内の展覧会を最後にしばらく休館する。現在は4月から始まった「出光美術館の軌跡 ここから、さきへ」と題した4回シリーズの展覧会の最終回が開催中だ。書跡と絵画のコレクションから、選(え)りすぐりの名品が並ぶ。(松本紗知)

二つの国宝、18年ぶりに…

 「当館の書画コレクションの全力を出し切った展覧会」。担当した廣海(ひろみ)伸彦・主任学芸員は、こう説明した。37の出展作品のうち、8割近くが国宝または重要文化財というぜいたくな展覧会だ。

 帝劇ビル9階にある出光美術館は、次の展覧会を最後に12月末での休館が決まっている。再開の時期は未定で、同じ場所に新しくできる施設内にオープンする予定だ。

 今年4月から、コレクションの名品を紹介する展覧会をシリーズで開いてきた。今展は締めくくりとなる第4弾で、書跡・絵画の名品を紹介している。

 注目の一つが、名筆の断簡を…

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