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震災当時、内海壮太さんは渡波小6年生だった。発災から13日後、がれきの残る校庭で、避難所暮らしの子どもたちが遊び回っていた=2011年3月24日、宮城県石巻市、葛谷晋吾撮影

 子どもの時に体験した東日本大震災のことを、いま教師になって子どもたちに伝えている若者たちがいる。8日、仙台市内で彼らが語り合う催しがあった。

 内海壮太さん(26)は当時、宮城県石巻市立渡波小6年生。地震が起きたのは6時間目で、ドッジボールをしていた。いったん体育館に避難し2階に上がろうとした時、校庭に津波が押し寄せるのを見た。

 ただ、そのときも「津波」の実感はなかった。海近くの自宅は大丈夫だろうとたかをくくっていたが、家にいた祖父が逃げ遅れた。

恩返しのため、教師めざした

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内海壮太さん=2025年2月8日、仙台市青葉区、石橋英昭撮影

 多賀城市の小学校で教え始め…

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