言語哲学者の和泉悠さん

 「悪口を言ってはいけない」と、誰もが言われたことがあるのではないでしょうか。では、なぜ「いけない」のか。言語哲学者の和泉悠さんは「言われた人を傷つけるから」だけではない、より重大な「悪さ」があると指摘しています。

悪口のグラデーション

 悪口には、たわいもないものから深刻なものまでグラデーションがあります。では、どんな悪口は言ってはならないのか。私は「あるべきではない序列を生むかどうか」で判断するべきだと考えています。

 「悪口を言ってはいけない」と誰もが言われたことがあるでしょう。常識的には「言われた人が傷つくから」など、言われた人がどんな経験をするかという点から「言ってはダメだ」と語られます。

誰かのことを「きもい」と言うと

 ですが、私は「人のランクを…

共有
Exit mobile version