増えるビジネスケアラー③

働きながら介護する「ビジネスケアラー」が増えるなか、仕事と介護の両立の重要性が高まっています。現状と対応策を報告します。(全3回)

 千葉県内の男性(64)は、食品製造業の中小企業の社長として働きながら、近くに住む80代の母親の介護をしている。要介護1の認定を受けていて、身の回りのサポートが必要だ。

 介護が必要になったきっかけは3年ほど前。浴室で転倒し、アキレス腱(けん)を切ったために自力で歩けなくなったことだった。

 介護保険サービスは1回1時間、週2回の訪問介護を利用し、入浴介助や部屋の掃除などをしてもらっていた。

 だが、母親は今年2月に腰が悪くなると、さらにトイレや食事のサポートも必要になった。

 男性は職場を抜けて介護することが難しい。「要介護1で使えるサービス量には限界もあり、介護保険だけでは仕事との両立は難しい」と感じた。

■頼った介護保険「外」サービ…

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