サイエンス部の部員たち=2024年7月8日午後4時13分、相模原市中央区の相模原弥栄高校、三木一哉撮影

 シカやイノシシの生息域の拡大とともに、人の血を吸う「ヤマビル」が里山や住宅地でも見られるようになった。人間に害のない物質で被害を防げないか。研究を進めている高校生がいる。

 相模原市中央区の県立相模原弥栄高校サイエンス部。28人の部員が所属する。

 部長で2年生の伊藤志乃さん(17)の祖母は、山沿いの自宅の家庭農園でヤマビルにかまれ、足が血だらけになったことがある。化学薬品の忌避剤はすでにあるが、乳幼児には使用制限がある。伊藤さんは「子どもにも安心して使える原材料でつくりたい」と薬効のある植物、ハーブに注目。虫よけの効果があるとされるミントがヤマビルにも有効かを調べた。駆除の効果は限られるものの、ヒルが嫌がる可能性を示す実験結果が得られた。

 「植物のパワーでヒルからみ…

共有
Exit mobile version