高校生が製パン技術を競い合う「パンづくりの甲子園」こと「第19回全国高校生パンコンテスト」が19日、静岡県伊豆の国市の韮山文化センター(韮山時代劇場)で開かれた。最優秀賞の「パン祖のパン祭大賞・農林水産大臣賞」に愛媛県立伊予農業高校3年の谷川萌々果さん(18)の「みかん香るお花パン」が選ばれた。谷川さんのパンは市のふるさと納税返礼品に採用される。
コンテストは、1842年(天保13年)に日本で初めてパンを焼いたとされる韮山代官の江川太郎左衛門英龍にちなんだイベント「パン祖のパン祭」に合わせて毎年行われている。今回は全国18校が参加し、計154作品の応募の中から予選を突破した23人が競った。
谷川さんは愛媛県産の温州みかんを使った自家製マーマレードを白生地で包み、みかんを五感で楽しめるように仕上げた。高校卒業後は、パンや菓子を学ぶため専門学校に進学するという。「遅くまで練習に付き合ってくれた顧問の先生や、パンを食べ続けてくれた母と祖母に感謝したい」と喜んだ。杉山大一大会委員長は「愛媛のみかんをうまく使い、バランスのいいパンだった」と高く評価した。