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南海電鉄の空港特急「ラピート」と、難波駅一日駅長を務めた徳永ゆうきさん=2024年8月7日、大阪市中央区、瀬戸口和秀撮影

 関西空港と南海難波駅(大阪市中央区)を結ぶ南海電鉄の空港特急「ラピート」が、4日で運行開始から30年を迎えた。斬新なデザインは登場時から話題になり、「南海電鉄の顔」となった。今も根強い人気を誇り、人々の目を引きつけている。

 難波駅に隣接する高島屋大阪店で8月7日から6日間、「南海ラピート30周年展」が開かれた。ラピートをデザインした建築家のスケッチが公開されたり、写真家による作品が展示されたりした。「ミニラピート電車」の乗車や鉄道模型の運転の体験もあり、家族連れらでにぎわった。

 鉄道好きで知られる大阪市出身の演歌歌手、徳永ゆうきさん(29)が初日に登場。南海難波駅の一日駅長に任命され、トークショーや歌で会場を盛り上げた。ラピートについて「普通の車両とは違うオーラがある。色あせない、新型車両みたいな雰囲気を保てているのがすごい」と語り、駅で出発を見送った。

記事の後半ではアニメや映画とのタイアップで特別に塗装やラッピングした「ラピート」のかつての写真を紹介します。

独特のデザイン、受け入れてもらえるか

 ラピートは関西空港開港に合わせ、1994年9月4日に運行を始めた。南海電鉄は、「世界都市大阪」の発展にふさわしい車両にと、従来の車両の「枠」を外し、デザイナーに建築家を起用した。

 当時、設計を担当した大門庸…

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