香川県が性的少数者のカップルを婚姻関係に相当すると認める「県パートナーシップ制度」が始まって、10月で丸一年になる。性的少数者をめぐる県内の現状や課題はどうなっているのか。
当事者団体として、学校での講演や啓発向けコンテンツを制作している「あしたプロジェクト」の谷昂頼(たかより)さん(38)と福井瑞穂さん(39)に聞いた。
- 「卒業式は体の性の服装で」 制服県で20年続く苦悩を止めたい
- 「クローゼット」にも配慮を パートナーシップ宣誓制度に欠ける視点
――「あしたプロジェクト」の活動内容を教えてください。
谷さん 2016年に2人で立ち上げた当事者団体です。主な活動は三つで、学校などでの講演、電話やメール、SNSでの相談受け付け、啓発用のDVDやパンフレットの作成です。
僕たちが活動を始めた当初は、市町や県の教育委員会に、性的少数者についての資料や教材がほとんどありませんでした。
後半では、性的少数者をめぐる現状や課題、身近に当事者がいた場合の心構えなどについて聞きました。
「これはまずい」と、最初に…