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テレビのニュース映像を編集した男性の投稿。現在は「著作権者からの申し立てにより無効になりました」と表示され、動画は見られない

 在日クルド人に関連するテレビニュース映像からクルド人側のコメントなどを削除した動画がX(旧ツイッター)上で拡散した問題で、この動画を編集して投稿したとする男性が取材に応じた。「まさか自分が上げた動画が、こんなに騒ぎになるとは。差別をあおる結果となり、複雑な心境だ」などと語った。専門家は、差別や憎悪があおられやすいSNSの特性を踏まえ、投稿や拡散の前に立ち止まることが大切だと呼びかける。

ニュース映像が縮められ、拡散 「意図的な編集が行われている」

 動画は、別のアカウントが8月25日夜に投稿し、拡散された。昨年12月7日にテレビ朝日が放送し、ユーチューブで配信した4分半ほどの映像が1分12秒に縮められており、同社は8月27日夕、「意図的な編集が行われている」とコメント。投稿は同日夜に削除された。

 朝日新聞の取材に対し、投稿者はXのメッセージ機能を通じ、「僕が編集したものではなくTwitterアカウントで回っていたものをリポスト(再投稿)した。これが(ニュースの)全編だと思い込んでいた」と説明した。

 この投稿の半日ほど前、8月25日昼に同じ動画を上げた投稿者も「(X上で動画を含む投稿が)『おすすめ』に出てきたから再投稿した」という。

 2人が共通して挙げたのが、12月のXの投稿だった。このアカウントに取材を申し込んだところ、8月31日にXの通話機能で取材に応じ、自身が編集した動画だと明らかにした。

ユーチューブの映像、数分で編集

 東京都内の契約社員の男性(…

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